歴史2:禁止から復活

沿って | 2020年5月1日
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フラ禁止令

1778年にイギリスの海洋探検家であったジェームズ・クック(キャプテン・クック)がハワイ諸島を発見して、ハワイが西洋文化と接触するまで、フラは宗教儀式と結びついた神聖なダンスとして地域に根づいていました。

もともとハワイはそれぞれの地方の有力者が統治していましたが、その後カメハメハ1世が白人から入手した武器を使って統一を進め、1795年にハワイ王国の建国を宣言し、1810年には全ハワイ諸島を統一しました。

ハワイ王国時代にアメリカのプロテスタント宣教師がハワイに入り、ハワイのキリスト教化を進めました。その影響でカメハメハ2世は神や自然を崇拝するハワイ古来の宗教との関係が深いフラを禁止します。

禁止されたのはフラだけではなっく、サーフィンをはじめとする他のハワイ伝統文化も含みます。名前もアメリカ風に変え、ハワイ語も英語とアルファベットに変わり、口伝による言い伝えは文字で残されることになりました。およそ54年もの間、ハワイ文化は表舞台から姿を消してしまったのです。

密かな抵抗

1830年代にカメハメハ3世はフラを再び復活できるように奮闘しますが、あまり上手くいかなかったようです。しかし彼の努力の賜物か、ハイネックと長袖のドレスを着ている場合に限ってフラを踊ってもよいと条件付きで認めたとも伝わっています。

ハワイ王朝の最後の王、カラカウアはフラを儀式的なものではなく、今日見られるような誰でも気軽に踊って楽しめるようなダンスにしようと努めました。祭事色の強い衣装ではなく美しいドレスを着用してのダンス、さらに西洋文化も積極的に取り入れたこともあって、フラは今日に至るまで私たちが知るところとなっています。

彼はハワイアンの伝統を色濃く出すのを避けて、宣教師のフラに対する迫害を最小限に食い止めようとし、脈々と続いてきたフラの伝統を変化させてしまうことになろうとも、どうにかしてハワイの人々の歴史を守ろうとしたのです。そんなハワイアンの伝統を保護するために尽力した大王、カラカウアは民衆からは大いに慕われ、讃えられました。

フラの復活

54年も公式には踊られずに禁止されていたフラは、1874年についに復活します。復活令を出したのは7代目君主デイヴィット・カラカウア王でした。カラカウア王は即位式でハワイ伝統の儀式を行い、フラ・カヒコも公式の場で披露したと伝えられています。

フラダンサーを宮殿に住まわせ、客を招くたびにパフォーマンスの機会を作るなど、全面的にフラをサポートして、フラの競技大会が行われるまでになりました。以前のフラでは、男性はマロと言われるふんどしだけで、女性はタパと言われる桑の木の皮から作られた腰ミノを付けて踊っていましたが、この時の衣装では男性はズボン、女性はスカートを履いて踊らせました。

カラカウア王は西洋文化のクラシック音楽やピアノを取り入れることにも積極的で、ハワイアンミュージックというジャンルが成立すると同時に、そのハワイアンミュージックを取り入れた新しいフラダンスも誕生しました。この時に作られたのが新しい形式のフラクイと呼ばれるダンスです。フラクイは詩歌や衣装を組み合わせて新たに作られたものでした。

フラクイで使用する楽器は、イプと呼ばれる瓢箪を結びけたものでした。それまではパフと呼ばれるサメの皮を使用した太鼓が使われていました。パフは神聖なものとして、避けられるようになっています。形が変わってもフラの儀式的な側面は20世紀まで守られており、フラは女神ラカに捧げるものとしての認識が強くありました。

また、カラカウア王の50歳の誕生日パーティーが開催された1886年に居城であったイオラニ宮殿で初めてフラ・アウアナが人前で披露されました。

このように復活したフラではありますが、1898年にハワイ王国が消滅してアメリカの準州になったこともり、フラをはじめとするハワイ文化の復興は1970年代になるまで大きな流れにはなりませんでした。

カラカウア王のトリビア

カラカウア王は旅行好きで、お祭りにフラを取り入れるなど、国民から「メリーモナーク」(陽気な王様という意味)と呼ばれました。その名前が入った「メリー・モナーク・フェスティバル」が現在でも開催され、多くのフラダンサーによって賑わっています。

また、このカラカウア王は来日した初の外国元首で、明治天皇と会見し移民の要請とカイウラニ王女(カラカウア王の姪で養女)と山階宮定磨王(のちの東伏見宮依仁親王)の政略結婚を要請した日本とも縁の深い王様です。

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