アウアナ(Auana)はハワイ語で「正道を外れた」「漂う・迷う・さまよう」という意味ですが、本場ハワイにおいても日本においても長年フラ・アウアナの方が主流で、フラ・カヒコを踊る人は少なかったと言われています。
日本のフラ教室などで教えているのはほとんどが「アウアナ」で、いまではコンクールや競技会も数多く開催されています。また、日本の映画の「フラガール」や「リロ&スティッチ」で使われたのもフラ・アウアナです。
フラ・アウアナの特徴は、ターやウクレレなどの美しい旋律を奏でる楽器による演奏と、その音楽に合わせた優雅な踊り、そして色とりどりで華やかな衣装です。宗教的なフラ・カヒコに対して、フラ・アウアナは人に見せるための踊りと言えるでしょう。
踊り手はワヒネ・クプナ(女性)がほとんどですが、カネ(Kane)と呼ばれる男性の踊り手やケイキ(Keiki)と呼ばれる子供の踊り手もいます。フラ・アウアナの歌には自然への感謝や男女の愛を語ったものが多く自由な動きで踊ります。
フラ・アウアナの音楽
フラ・アウアナは19世紀以降にアメリカの音楽を取り入れてアレンジした新しいフラなので、西洋音階に基づいたメレとウクレレやギターなどの和音を出すことが出来る楽器を用いたハワイアンミュージックが特徴です。フラ・アウアナでは次々と新作の楽曲が作られ続けていて、決まった演奏などはありません。
フラ・アウアナの衣装
現代フラの衣装には、派手めの衣服や綺麗な衣装でムームーと呼ばれるワンピースの形をしたドレスや、パウスカートとTシャツやタンクトップを合わせて着ます。アウアナでは花が中心に柄として使用され、ハワイ産以外の外来種の植物も使った赤や黄色、オレンジなどのパッション系の花を用いています。