フラの種類
フラは現在カヒコとアウアナという2種類に分けられていますが、細かく分類すると何十にも何百にも種類があったと言われています。
しかし文字での継承がなかったため明確な数が分かっていません。フラの種類のいくつかをご紹介したいと思います。
hula ‘āla’apapa(アーラ・アパパ)
最も伝統的でフラの基本となる神聖な儀式です。アーラ・アババは包み隠さずに語るという意味を持ち、優雅な動作であるが劇的な表現があります。
hula `ohe(オへ)
オヘ・ハノ・イフという鼻笛で演奏するフラです。鼻で笛を吹きながら詠唱するという高度な技術が必要で、一般的に女性のみの踊りでした。
hula `ōlapa(オーラパ)
現在あるフラ・カヒコに一番近いスタイルでフラ・クイの始まりとも言われています。
hula ku`i(ク・イ)
カラカウア王の即位式のときに発表された創作のフラです。こちらがフラ・アウアナの起源とされています。
kōlani(コーラニ)
首長という意味のアリ・イのために、座って行われた楽器を用いない高貴かつ優雅なフラです。
hula pā ipu(パー・イプ)
膝をついて行われる高貴なフラです。イプ(楽器)を叩くという意味を持ちそのイプを掲げ激しく振り回す喜怒哀楽の表現が強いのが特徴です。
pahu(パフ)
身振りが大きく力強いパフを用いて踊るフラです。フラの中でもはっきりと区別出来るほどの気品にあふれるフラで、王族や高い身分の人、特別な客のために踊られていました。
hula nĩaukani(ニーアウカニ)
古くからハーラウ(フラの教室)で踊られているフラの一つです。ニー・アウカニという口に加えて音を出す楽器で、即興演奏しながら声も出す高度な技術が要ります。
hula pahua(パフア)
性的な事柄を激しい動きで演じる杖を使ったフラです。動きの早いフラで外国人が見ると卑猥な踊りに映ることがありますが、ハワイの人々はオープンに踊っていました。しかし、19世紀半ばを境に廃れてしまいました。
踊りのスタイル
フラには踊りのスタイルを表す用語があり、フラ・イーリオ(hula īlio)という犬の真似をするフラを披露するときには、入場するときに踊るフラ・カ・イ(hula ka’i)から始まり、その場で立ち上がって踊るフラ・イ・ルナ(hula iluna)と座って踊るフラ・ノホ(hula noho)を繰り返して、最後にステージから退場するときに踊るフラ・ホ・イ(hula ho’i)という順序で行われます。その他にも、アイ・アハ・ア(‘aiha’a)では「力強く」という意味や、カーナエナエ(kānaenae)という「祈りを込めた」意があるなどの踊りのスタイルがあります。