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カヒコとアウアナ

フラダンスの2大流派

フラダンスには昔からの古典的なスタイル「フラ・カヒコ」と現代的なスタイル「フラ・アウアナ」の2つに分類することができます。そのうち、現在日本で普及しているのは現代的な「フラ・アウアナ」のほうです。

ハワイにおいてもフラ・カヒコは歴史の中に埋もれて、長らく主流の座を譲ってきました。しかし、近年ハワイにおいて“自分たちの文化を見直そうという気風が高まり、フラ・カヒコを踊る人が増え、その影響で日本でもフラ・カヒコを踊る人や教室が少しずつ増えてきています。

宗教的な意味合いが強い伝統的な「フラ・カヒコ」に対して、「フラ・アウアナ」は主に男女の愛の要素が強く、欧米のミュージックを取り入れた新しく自由なスタイルのダンスです。1971年に「メリー・モナーク・フェスティバル」が競技形式に変更となった時に、フラ・カヒコとフラ・アウアナの2つのスタイルに分けられあて現在に続いています。

アウアナ

日本で踊られているほとんどがこのフラ・アウアナという現代的なフラダンスです。ハワイ語でアウアナ(Auana)には「漂う・彷徨う」「正しい道をそれる」という意味を持っていて、私達の理解しているモダンとは少し異なります。アウアナは19世紀以降のアメリカの音楽から強く影響を受けており、この要素を取り入れた新しい形式のフラダンスとなっています。ハワイアンミュージックは癒やされるなあ、と感じるのもこちらの方です。レパートリーは固定されてはいないので新しい音楽も作られています。

服装は鮮やかな色のドレスを身に着けたり、髪に花を付けたりし、お客様や家族、先生、友人などに感謝の気持ちを込めて表情豊かに踊ります。特に笑顔が多く見受けられます。

カヒコ

伝統的なフラ・カヒコは、伝統的なフラ・アウアナとは全く違う要素で構成されており、日本ではあまり見掛けることがありません。カヒコ(Kahiko)はハワイ語で「古代の」「古い」という意味を持っており、その訳の通り、古典的・宗教的なフラダンスとなっています。

もともと、王族や神に捧げるためだったり戦いの勝利を願って踊られたりしていました。そのため、衣装は無地か幾何学模様と地味なものです。表情は、神前に奉納するフラダンスなので真剣なものが多いです。ただ、セクシャルさを含むような内容は意味有りげな笑みで踊ることはあります。

このような歴史的な背景があるフラ・カヒコは、ハワイではフラ・アウアナより先に習うことが根付いているのに、なぜ日本に広まらないのでしょうか。それは、色んな事情が絡んでいます。フラ・カヒコは、そもそもクム(先生)がイプヘケと呼ばれるひょうたんの楽器によるビートとチャント(詠唱)に合わせて踊ります。このイプヘケは、ステップによって叩き方が違うので習得が大変なのです。そして、フラ・カヒコの歌詞も詠唱の仕方も一般には出ていないため、鍛錬を積む自体が困難という事情があるようです。

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