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レイとは

レイとは

レイとは、頭や首などにかけられる装飾品のことです。レイを訳すると「花輪」という意味ですが、その他にも「愛する子供、妻や夫、恋人、兄弟・姉妹」など身近な人びとを表す言葉でもあります。そんな愛する人へアロハ=尊敬や愛の気持ちをたっぷりと込め、感謝し、幸福を分かち合うために贈るのがレイなのです。

日本人であれば、ハワイ旅行に行った際に首にかけられるハワイアンな花の首飾りをイメージするのではないでしょうか。我々のような外国人には観光用のものやフラダンス衣装の一部として知られているレイですが、ハワイでは誕生日や結婚式などのお祝い事や葬式や魔除け、お供え、社会的地位を示す象徴としても用いられています。レイとは単なるアクセサリーの一部ではなく、ハワイの歴史や文化、祈り、思いなどが込められたとても深い意味を持つものです。

また、花で作られているというイメージも必ずしも正しいわけではありません。花や葉などを使うのが主流になったのは19世紀以降からで、それまではシダや海藻、果実、貝殻、など、花や葉以外の様々なものから作られていました。レイが始まった当初は、花というよりは、イノシシの牙や犬の歯、髪の毛、骨、鳥の羽といった動物の一部でレイを作っていたようです。現在は、植物や果実などが主流になってきており、新しい素材としてセロファンや紙を使用しているものもあります。

レイの言い伝え

癒やしの女神であるヒイアカが姉神であるペレに対し、赤色の花であるレフアを花飾りにして捧げたことが、ハワイにおけるレイの起源であり、そしてレイを相手へ送る習慣になったとされています。このレイには感謝の気持ちや敬愛の念だけではなく、レイを神の分身として自然からマナを取り込む思いも込められています。

リング型とは限らない

レイは装飾品として付けることからリング型のイメージが強いと思いますが、リング型が主流というだけで、リング型として付けれない場合は直線上のオープンタイプのものを使用することがあります。このタイプは、特に妊娠中の女性などに贈る際に用いられ、リング型だとへその緒と絡まってしまうからという言い伝えから使用しないようです。レイはフラにとっては大事なアイテムであるとともに、ハワイの人にとって様々なシーンで用いられる特別な装飾品です。

レイを付ける場所と意味

フラでは、レイを頭と首、手首足首に付けます、それぞれの場所で、それぞれの意味合いがあります。頭に付けるレイのことを「レイポオ」と呼び、「覚えた踊り(フラ)を忘れないように」という意味があります。首に付けるレイは「レイアイ」と呼び、「悪い気が体に入ってしまわないように」という意味があります。手首と足首に付けるレイのことを「レイクウペエ」と呼び、「フラの振り付けを間違えませんように」という意味があります。このような意味があることからも、フラでは欠かせないアイテムなのです。

レイの注意点

付ける順序は下から

もともとフラは神聖な踊りであることから、レイの付ける手順も決まっています。レイは、足、手、首、頭という順に下から上に行くように付けていきます。フラでは神の信仰だけではなく、自然への信仰もかねており、大地の気やパワーである「マナ」は、足の爪先から体に入るとされているからです。またレイを付ける際、人の目に触れないところで、チャントを唱えながらすることが正式な付け方と言われています。

グリーンレイは手作り

また、フラで使用するフラのなかに「グリーンレイ」というものがあります。レイのなかでも特に神聖なレイで、フラの伝説に登場する女神ラカの好む葉や宿る植物などを使用することで、最大限にマナを引き出すことを目的としています。そのため、山に摘みに行って、自分で作ることが一般的なようです。

他人にあげてはいけない

グリーンレイに限らず、基本的に一度使用したレイは、他人にはあげてはいけません。なぜなら、自分の持っているマナ(気、霊力)がそのままあげた相手に移動してしまうと考えられているからです。あげるとしても近親者までのようです。

捨てるときには自然に返す

不要になってしまったレイはどのように処分すれば良いのでしょうか。ご法度だといわれているのが、ゴミ箱に捨ててしまうこと。ハワイのひとびとはレイにはマナ(精魂)は宿っていると考えていますので、「捨てる」という行為が禁忌になっているのです。感謝の気持ちを忘れずに、レイは「海に還す」「土に還す」など自然界に戻してあげるのが良いようです。

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